KONICA MINOLTA コニカミノルタ株式会社 2017年度第2四半期 決算説明会  


プレシジョンメディシン本格参入:事業化加速に向けた要件が概ね充足

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繰り返しになりますが、Ambry社との間ではタンパク質と遺伝子を複合させるということ、Ambry社の持っているAIの技術に加えて、ITのプラットフォームに強いInvicro社を組み合わせることを目的に、2社を買収しました。このページにも書いていますが、バイオ・インフォマティクスというのがキーワードです。すなわち、これが先ほど申し上げた、画像によって、人工知能を組み込んで、特定の分子レベルで解析する、というところです。今後中期的に見て、医薬、創薬、あるいは診断において最も重要となる動きであり、バイオ・インフォマティクスは当社の中期経営計画の骨幹です。
IoTの時代ですが、当社は漠然としたIoTを言っているのではありません。画像や、非構造データ、人の動きなどのデジタルイメージングで我々は生き残っていくのだ、という決意の一環です。今回のバイオヘルスケア戦略は、全く関連のない新事業に飛び地で投資している訳ではなく、骨幹であるIoT、つまり当社の強みそのもののアプリケーションとして、がんの診断領域あるいは創薬支援が、当社事業を拡大する市場としてふさわしいという判断でした。バイオ・インフォマティクスによって成し遂げられることは、患者様お一人お一人に適切な投薬治療をすることで副作用を低減し、患者様のクオリティ・オブ・ライフを上げていくという、人間社会課題解決に向かっていくということです。当社の進化は、ここにエッセンスがあるわけです。
バイオ医薬品の開発では、新薬で一番重要なバイオマーカーの探索というのがキーになります。これができると、治験や臨床に一気通貫的にイメージングCROがつながり、治験が効率化できるのです。2020年には、バイオヘルスケアにおける医薬品の開発費だけで、恐らく12兆円を超えると言われています。その12兆円を何割でも効率化すると、医薬費の削減にもつながり、市場への投入タイミングが早くなります。これが創薬支援の課題解決のポイントです。